お腹のケア・チネイザン

お腹のケア(チネイザン)と音叉セラピー

チネイザンは、古くから中国に伝わってきた伝統療法としてのお腹のケアです。その考え方では、怒りは肝臓、恐れは腎臓、悲しみは肺や大腸、思い悩みは胃や脾臓と関わるというように、腹部は感情が溜まりやすい場所として捉えられてきました。

自分の身体を観察していると、お腹の状態が感情と深くつながっていることは本当だなと感じます。

例えば、ストレスや緊張を感じると胃のあたりがきゅっと縮こまりますし、悲しみの強かった時期には大腸の調子がよくなかったこともありました。

私自身、お腹があまり丈夫ではなかったこともあり、チネイザンに興味を持ち、タイのチェンマイで学んできた経緯があります。ですが、いくつかの場所で学ぶ中で、当時は施術を受けるとかなり痛みを伴ってしまい、自分がセラピーをする側になることは難しいかもしれないと思っていました。

あれから時間が経ち、視点も変わりました。

今のエイルセラピーでは、音叉を使うことで身体になるべく負荷のかからないように腹部への施術を行っています。チェンマイで学んだことやチネイザンの考えをもとに、自分の施術感覚に音叉セラピーを組み合わせています。

お腹はとてもデリケートで、ふだんは他人に触れさせる場所ではありません。手で触れるだけで防御に入ってしまうこともあります。

そのような方にも、音叉の振動は入りやすいと感じています。手技も行いますが、押し込むよりも振動の方が深く届くことがあります。

腹部がゆるむと、呼吸も変わります。呼吸が変わるとお顔の表情も変わってきます。お腹は、身体だけをみる場所ではないのかもしれません。

近年では、脳と腸が互いに影響し合っていることも少しずつ分かってきています。脳と腸は神経を通してつながっているので、お腹の状態が気分や身体の緊張感に影響すると考えられています。なので、腹部へのケアが全身に響くことも自然なことのように思います。

また、お腹に触れることは、身体の内側の感覚を受け取る「内受容感覚」にも関わります。

内受容感覚は、落ち着きや不安など感情の反応や、自己感覚ともつながっています。そのため、お腹がゆるむことで、身体の内側の感じ方が変わり、神経の防御反応や呼吸だけでなく、感情の反応まで変わることがあるのではないかと考えています。

お腹のケアをセッションの中に取り入れながら、その人の内側の緊張や防御がほどけていくお手伝いができたらいいなと思っています。

チネイザンと大腰筋について

チネイザンは主に内臓へのセラピーではありますが、大腰筋というお腹の深部にある筋肉へもアプローチします。

大腰筋の前面には大腸が位置しており、排泄にも関わります。また、骨盤を立てて姿勢を支える筋肉でもあります。大腰筋が弱って、姿勢を保ちにくくなると、猫背や歩きにくさにつながったり、内臓が下垂することもあります。

あまり知られていませんが、呼吸や自律神経とも密接に関わっています。感情とも無関係ではないと言われる大切な筋肉です。

そのような理由から、エイルセラピーでは、お腹のケアの中でも大腰筋を含めてみていきます。太陽筋への施術は、音叉セラピーと組み合わせて行っています。

注意点・禁忌について

チネイザンは、お腹に直接触れる施術です。そのため、体調やお身体の状態によっては受けていただけない場合があります。フルセッション、ベーシックセッションの中で取り入れていきます。

安全のため、以下をご確認ください。

・手術後間もない方(概ね1ヵ月以内)
・発熱、感染症、腹痛など急性症状のある方
・妊娠中の方
・腹部に傷、湿疹など皮膚のトラブルがある方
・腹部にしこりがある方

また、通院中の方やお薬を服用中の方は、事前に主治医へご相談ください。当日に状態によっては、腹部への施術を控える場合があります。

お食事は施術の1時間前までにお済ませください。